南比企窯跡群
南比企窯跡群は、鳩山町亀井地区を中心に一部ときがわ町、嵐山町に分布する奈良平安時代の窯跡群です。これらの窯は、須恵器や瓦を焼いていた窯で、1000基を超す窯があるのではないかと言われています。
最近(平成23年6月~24年3月)、南比企窯跡群の一部を構成する新沼窯跡(鳩山町亀井地区)で、新たな発掘調査が行われ、26基の窯跡が確認されました。
(近辺の未調査地域には、まだ窯がある可能性が高いようです。)
新沼窯跡は、8世紀の中~後半(武蔵国分寺創建期)に短期(20~30年間)集中的に使用され、国分寺の瓦を焼いていたことが確認されています。
その規模は宗吉瓦窯跡(24基・香川県)や常陸国分寺の瓦を焼いた瓦塚窯跡(24基・石岡市)を凌ぐ国内最大級の窯群だと言うことです。
平成24年3月、鳩山町教育委員会主催による発掘調査見学会が催され窯跡が公開されました。
現場に展示されていた出土品の瓦のかけらには、武蔵国分寺に寄進した往時の「郡」や「郷」の名前が記入されていました。